Canon越しの世界

自分の目とカメラを通して、日常をゆるく発信していきます

フランスの山奥に2週間いるとどうなるか

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クリスマス前から、年明け過ぎまで、フランス人の友達の家に泊まらせてもらっていました。スキーや登山をしに世界中から人が集まる、とっても綺麗なChamonix(シャモニー)という街に2週間ほどステイしていました。写真で奥に見えるのは、アルプス山脈

 

 

観光でパリにしか行かないんだろうと思っていたけど!

留学中にはなかなか行けないであろうシャモニーに行けてよかった。

 

 

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シャモニーは、イタリアとスイスの国境沿いにあります。

最寄りの空港は、スイスのジュネーブ空港。そこから車で1時間。

ヨーロッパでは自分の国の空港ではなく、隣の国の空港を使うということはよくあります。

ちなみに私もいつもデンマークコペンハーゲン空港を使ってます。(隣街マルメにも空港はあるけど小さいからあまり使ってない!)

 

 

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ジュネーブの街角で見た、花に飾られた自転車。なんか平和だなぁ…って思った。

 

 

まず、ジュネーブの空港でびっくりしたのは…

周りを見ればみんながキスをしてるってこと!

 

 

空港は出会いと別れの場でありますが、とにかくみんな会ったらチュッチュ。

別れるときもチュッチュ

男同士、女同士、カップル、孫とおじいちゃん、夫婦、親子。

みーんなが挨拶にキスをしてました。なんだろう、キスの国に迷い込んだようなかんじ。でもすごく優しい雰囲気が空港にあふれていました。

 

 

これはビズ(bise)という習慣・文化。唇ではなく、左右のほっぺとほっぺを軽く合わせて「チュッ」と口先で音を発します。親しい友人、家族にはもちろん、初対面の人にもやります。

 

 

なんとこのビズする回数は、地域によって違うんです。

 

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私のあるフランス人の友達は、「私の地域では3回やるよ」って言ってました。

右、左、右。って順番も決まってるみたい。

ドイツで出会ったフランス人の人は、「4回もやんなきゃいけないんだよ、マジ疲れる(笑)」って言ってたなぁ。右、左、右、左。らしい。

ちなみにシャモニーは2回でした。右、左。チュッチュ。

 

 

必ず、そこで会話します。

Hi nice meeting you! 

Hey long time no see!

What did you get up to today?

I'm so glad to meet you!

Thank you so much I'm sure I'll see you again... etc

 

別れのビズから立ち話が始まって、お別れにかなり時間がかかることもあるみたいです。

 

 

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友達の友達のディナーに行った時、みんな初対面だったけど、みんなとビズをしました。

全員とビズするのがルール。全員と2回ずつ。

どんなに遠くの席にいても、そこまで行って、チュッチュとします。

だから、大勢のグループで一斉に会うときみんながビズをしに動き回ります。

スクランブル交差点みたいになる!

フランスの男の人はひげが生えてることが多くて、ほっぺにふぁさ…ってひげが当たるのがくすぐったかった!

 

 

なんだろう、初対面なのに距離がぐぐっと縮まる気がしました。

体温を感じる挨拶って素敵だなぁ。

 

 

 

私がスウェーデンに来て1週間もたたない頃。フランス人のイケメンと「はじめまして〜」って挨拶しようとしたら、急に顔を近づけてきて、それだけで「!?」となってるところに、ほっぺをくっつけられて耳元で「チュッ」とされ、本当にどうしようかと思った。

「さ、さすが、おフランス…」一瞬くらっっとしたのを覚えてます。

(苦笑)こんなのでドキーン!としてたのが懐かしいです。フランスの普通の挨拶です。

 

たまに相手と同じ方向に顔を向けようとして、軽く顔面衝突しそうになることもありましたが、今はすっかり慣れました。

 

 

ちなみに、スウェーデンは挨拶のとき、ハグをします。本当にハグばっかりしてます。

スウェーデン人はちょっと日本人と似てて、たまにシャイだったり、仲良くなるのに少し時間がかかったりします。

バス停に並んでるときなんて、人と人の間がめちゃ空いてる!

パーソナルスペースが磁石のN極とN極かってくらい、ぽかっと空いてる。

でも何回か会って仲良くなると、毎回会うたびにぎゅいいいいってハグ。逆に、ハグしないと変なかんじすらします。

 

 

シャモニーにいる2週間、毎日毎日ビズをしてたので、スウェーデンに帰ってきてから友達と会った時に、普通にほっぺを合わせてビズをしようとしました。

 

 

で、気づいたわけです。「あ、ここスウェーデンだ」

 

ぎゅっとハグして、Happy New Year!って言ったよ。

 

 

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挨拶って、国によって全然違う。同じヨーロッパだけど全然違う。

「私の国にはそういうことする文化はないから」って言うのではなく、郷に入っては郷に従え精神で、その国に溶け込んでみるのもおもしろいです。

 

When in Rome, do as the Romans do ならぬ、

When in France, do as the Frenches do を学んだ2週間でした。

 

 

明日もいい1日になりますように。

 

 

 

留学生活で初めて病んだよ!

 

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正直に書きます!

12月の上旬くらいに、数日間、留学中で一番、自己嫌悪に陥りました。

なにもかも嫌になった!!

 

ブログには弱音を書かないって決めていました。

でも12月から1ヶ月くらいたって、まぁこんな日々もあったなぁ。

等身大の文章になるのかなぁ。って思ったので、備忘録程度に書き留めておきます。

 

 

朝起きて空を見たら、コンクリートみたいな色。(冬はけっこうそんなかんじ)

夜寝る前に空を見ても、星が見えることはあんまりなかった気がするなぁ。

とにかく寒い。レポートに追われる。家にいる。人と会えない。

2016年はもうすぐで終わっちゃう。

ヒーター壊れた。ドライヤーであたたまる。

ささくれができた。マニキュアが剥がれた。

枝毛を発見した。唇が乾燥するようになった。

仲良くなった友達はみんなクリスマスで帰っちゃう。

そして、自分で設定した目標、こなせてない。これが一番やばい。

小さなこともネガティブにとらえてしまい、テンションが地に落ちて、行動できなくて、やる気スイッチはどこにあるのかわからなくて、こんな頭の中がぐるぐるになる日がくるなんて、思ってもなかったです。自分でも、びっくり。

 

 

なんとかなる!なんとかしてやる!って思うポジティブさも、すーっと、冷たい空気に吸い込まれていくような気がしてました。ネガティブの極みでした!

 

 

ブログには、自分の発見を書こう、ハッピーなことを書こう、とずっと思っていたので。

弱音と言えるかわからないけど、小さな悩みは、自分で噛んで、ごくんと飲み込んでました。書く必要もないかって。そして、好きなものを食べ、好きな音楽を聞き、シャワーを浴びて、ベッドにダイブすればなぜか解決できていました。

そういう日もある!明日もがんばろ〜!って思えてました。

でも今になって、その時は小さな「できていないこと」にちゃんと向き合ってなかったのかなぁ。現実逃避してたのかなぁ。と思います。

 

 

そんなかんじでずっと「できていないこと」から目をそむけていたら、自分の描いていた理想と、自分の現状の間に、”ギャップ”が生まれていました。

「できていないこと」が、積み重なってた。

それが可視化されて、その事実に、思いっきり平手打ちされました。

 

 

ばこちーーん!!

 

 

めちゃくちゃ痛かったです。泣きました。

 

 

私ってクズかも!

消しカス以上、おがくず以下の人間!

 

チョコレートひとかけら食べたところで、ギャップは埋まりません。

スキマスイッチの「全力少年」を聞いたところで、ギャップは否定できません。

(湯船にゆっくり浸かりたいと思いながら)シャワーをどれだけ浴びても、自己嫌悪は洗い落とせませんでした。

 

 

ふと、受験期を思い出しました。

高校3年生の冬。ドンピシャで、12月の上旬だった気がする。

自分の成績が伸びなくて、焦って、とにかく不安で不安で、時間を無駄にしてしまっている気がして。どうしようもなくなって、夜に家を飛び出して、寒い中ずんずん歩いて。その時も、空にはひとつも星がなかったことを覚えています。星見えないじゃん、ってイラッとしたのも覚えています。なにもかも不完全燃焼になっているかんじがしていました。結局、部屋に帰って、漠然とした不安と目標までのギャップをかき消すために勉強したんだった。懐かしいなぁ。

 

 

留学生活が、よく受験期と重なるんです。

受験本番までの期限が決まってて、1日1日を無駄にしたくない。

目標をたてる。それに向かって、がんばる。

でも、途中でどこかたるんでしまっている気がする。

目標を達成した姿は想像できるけど、なぜかやる気がでない。

たるんでいる自分に気づくと、あぁーって自己嫌悪に陥る。

でも、受験期を通して、すごく強くなれたし自分を知ることができました。

どうやったら自分のモチベーションをあげることができるのか、自分でだんだんわかってきたからです。

 

 

留学していて、自分のやる気をあげる方法、自分が目標に向かってまっすぐ力を出せる方法を自分で知っているのって大事だなーと実感しました。

その方法が、自分でもわからないことがあるけど、

それと同時に、その方法は自分にしかわからない。

自分と向き合うことが、本当に必要になってきます。

 

 

でも、留学生活と受験期で決定的に違うのは、自由度です。

留学中、何をしても自由。自分ですべて選択できて、その幅もかなり広い。

明日何時に起きよう、今日は何時に寝よう、何を食べよう、どこに行こう、誰に会おう。

誰のためでもなく、自分のための留学。

自分で意思決定をする機会が、比べ物にならないくらい、増えました。

全部、自分で選択しなきゃいけません。

 

 

すーっごく、いい機会。

留学するって、一人で異国で暮らすって、そういう機会にあふれてるね!

 

 

 

病んでた時、急に、谷川俊太郎の「いきる」という詩を読みたくなって、ググってみて、自分の部屋で朗読しました。ひとつひとつの言葉が心にしみて、涙ぼろぼろ流しながら。スッキリしたけど、うん、どん引くくらい、かなり病んでる…!!

問題は解決されなかったけど、言葉が心を軽くしてくれることがあります。俊太郎ありがとう!

 

 

うーん、でも、やっぱり、自分のモチベーション上げてくれるのは、学校や塾の先生でもなく、偉人や詩人の言葉でもなく、結局は自分の行動なんだ、ということが12月に病んで発見したことです。当たり前のことかもしれないし、自己啓発系の本とかにも、こんなことたくさん書いてそうだけど。身をもってガツンと病んでいなかったら、気づけなかったことです。

 

 

ちょっと行動して、踏み出して、小さな自信をつけて、それを次のステップへのエネルギーにするというか。自分でしかいいポジティブなサイクルは生み出せないなぁって。スウェーデンの学校に視察に行ったのが、そのきっかけになりました。それはまた書きます。

 

 

あと、できていないことをずっと考えるのではなく、できたことも、忘れずにちゃんと見てあげることも大事!私は、褒められないと伸びないタイプなんだとも気づけました。できたことリストを作ると、かなり考えが上向きになります。人間、考え方ひとつで変わるものなんだなぁ。(私が単純なだけかもしれませんが)

 

 

なんかだらだら書いちゃったけども、また病んだら、さかのぼってこの記事を読んでみようと思います。その時にはまた考え方変わってるかもしれないね!

 

 

なにもかも嫌になっても、なんらかの発見はありますね!

 

明日もいい1日になりますように!