アイルランドでひとり旅!崖っぷちで出会ったアルゼンチンの3人組編
アイルランドの西側にある、モハーの断崖に行ってきたよ。
アイルランドの大自然を堪能できると聞いたので、ツアーに参加してきました。
真東から真西に、アイルランドをバスで3時間かけて一直線に横断。
みるみる窓の外の景色が自然で溢れていき、青くなっていって、
なんも考えずに、ぼっけーーとしていました。
途中から雨が降り始めて、足元がぬちゃぬちゃしてきた時に撮った写真。
柵もなにもないので、強風が吹いた時は、本当に海にぽちゃんと落ちてしまうのではないかと思った。
下を見た時、思ったよりも高くて、ぞくぞくぞくってした。
足の裏が、むずむずむずってした。
200mくらいの標高らしい。
高所恐怖症の方にはおすすめしないよ!
人が、豆!
自然の偉大さを感じたよ。
前にあるのは、大西洋!
この断崖の先っちょのところで、アルゼンチンから来てた3人組に会いました。
マルコ、マルコ、ゴンザロ。
マルコが2人いたので、
マルコ1、マルコ2、ゴンザロ。って呼んでました。
上の写真を撮ってもらってる時、
マルコ1「もっと前に出ろ!」
私「いやだ!」
マルコ2「もっと端に行け!」
私「風吹いてきた!いやだ!」
マルコ1「あともう2歩!」
私「NOOOOO!!」
ゴンザロは、ゲラゲラ笑ってた。
写真では私笑ってるけど、本当はかなりひきつってる。
つるって滑るのが、すごくこわかった。。。
これは、雨で侵食された岩がたくさんあった高原。
何万年もかけて作られたんだって。
雨の一粒一粒が、石に穴をあけるって、普通に考えてすごいことだなぁって考えながら歩いていました。
なにかを考えている風の写真。
(実際お腹ぺこぺこで、お昼ごはんのこと以外なんも考えてなかった。)
その後は、ゴールウェイという街に行ってきた。
小さい街だけど、ゴールウェイの言語や音楽、歌、そして踊りの伝統はとってもアイリッシュってかんじで特徴があって、「アイルランドの2言語の首都」という異名も持つらしい。
アイルランドは今はみんな英語をしゃべっているけど前はアイルランド語があって、ゲールタハトと呼ばれる”アイルランド語使用地域”の入り口なんだって!
街の中の看板が、アイルランド語書いてあってなんて読むのか分からなかったり、
道の標識も、英語っぽく見えるけどよく見たら違うな、というのを何回も経験しました。
アイルランド語で行われている劇場やテレビ放送もあって、アイルランド語に関する感動や行事への関心をアップさせているみたい。
同じ授業を取っているアイルランド出身の子が
「アイルランド語ってほんと退屈だよ、どうせ将来使わないのに学校で学ばなきゃいけなくてさ。アイルランド人にとって、アイルランド語は今はもう使われてないラテン語を学ぶのと似てる。」
ってぶーぶー言ってたなぁ。
公務員試験などではアイルランド語の試験でマストらしい!
でもゲールタハト以外のところでは、学校で習った後は、忘れ去られちゃうことが多いんだって。
あと面白いなぁと思ったのが、語順が、VSOってこと。
D’ith an madra an bia (犬はごはんを食べた)
という文は、
「食べた・犬は・ごはんを」
という順番で構成されてるよ!ほぇぇ
日本語とも英語とも違う。
学ぶのは、ちょっと難しそうだなぁ。
仲良くなったマルコ1、マルコ2、ゴンザロと一緒に、アイルランドの黒ビールを飲んできた。
GUINNESS頼もうか!ってなって、マルコ2が指を2本唇に挟んで
「ピューーー!」って口笛を鳴らした。
あれ、店員来ないなぁ。って言って、マルコ1も一緒にピューってやったら、
こめかみにムカつきマークを2つほど浮かべた店員さんが私たちの机に来て、
「ここではホイッスルで人を呼ぶのは本当に無礼なことです。普通は店を追い出すから。他のところでもホイッスルしないで。(ムカつきマーク✕3)」
って言われてしまったよ。あわあわしてしまいました。
「ごめんアルゼンチンではいつもこうやってウェイターを呼ぶ文化なんだ。マナーが悪いとは知らなかったよ。」
と、すかさず謝るゴンザロ。
そのあとちゃんとGUINNESSが出てきたからよかった。
日本はどうやって店員さんを呼ぶの?って聞かれて、
手をあげたり、ちょっと声をかけたり、あとはベルをチンって鳴らすかな。って言ったら、
ベルを鳴らすんだ!へぇ〜〜!って感動(?)してたなぁ3人とも。
店員さんの呼び方も、国や文化によって、いろいろだね。
うーーーん、苦いネ!!
カラフルな街でした、ゴールウェイ。
ギター一本持って、街中で歌ってた中学生くらいの男の子、上手だったなぁ。
そこから3時間かけてバスでダブリンまで戻りました。
みんなでアルパカの話で盛り上がったり、
タンゴの魅力と難しさを教えてもらったり、
ペルーのマチュピチュは本当にやばい行ったほうがいいって説得されたり、
3人の17年築いていた仲の良さを語ってもらったり、
スペイン語を教えてもらったり。
あっという間でした。
アルゼンチン来る時は絶対連絡してね!
日本来る時も連絡してね!ばいばーい
と言って3人と別れたあと、
メッシのこと聞くの忘れたなーって思った。
アルゼンチンの人、人生で初めて会ったんだけど、
本当におもしろい人でした。
これから「アルゼンチン」って言葉を聞くと、
この3人との小さな思い出を思い出すんだろうな。
太平洋の向こう側にあったアルゼンチンが、日本にちょっと近づいた。
日本行ってみたいって言ってくれたの嬉しかったなぁ。
あの3人も、「日本」って言葉を聞いたら、私のことを数秒くらい思い出してくれるのかしら。
こうやって世界中に友達を作ったら、
世界が本当に小さくなるんだろうな。
なんだか、ひとりたびって、ずっとひとりなんかなぁって思ってたけど、
たくさんの人と話せて、いろんなこと学べる旅にもできるんだなぁって思った。
そんなことをユースホステルの2段ベッドの上でむにゃむにゃ考えながら、
ちょっと古びた天井の下で深い眠りについた1日でした。
明日もいい1日になりますように!
アイルランドでひとり旅!おじいさん編
今、アイルランドの首都、ダブリンのホステルにいます。
初、ひとり旅です。
いろいろ日本帰ってからのこと、留学中にしたいこと、しなきゃいけないことをじーっくり考えたいなぁ、と思って、ふらっと来てしまいました。
アイルランドは、世界一フレンドリーな国だと聞いていたのですが、
本当でした。本当に、みんな超絶ウェルカムぴーぽーです。
どこから来たの?
日本だよ、スウェーデンで今は勉強してるけどね!
わぁぁ遠くからよく来たね!ダブリンはここがおすすめだよ、これとこれもぜひ行ってみてね、素敵な旅になるといいね!
…みたいな会話、何回したんだろう。
店員さんもにこにこな人が多いです。
朝ごはんを食べていたら、ダーリンとかハニーって呼ばれてびっくり。
おいしい?お水いりますか?これは自家製のヨーグルトなの!味わってね!
小さな会話に、あたたかみを感じます。
最初英語が聞き取れなくて、アイリッシュの英語ではバスのことをボスに近い発音で言うので全然理解できず、空港からなかなかバスに乗れませんでした。でも、道行く人が助けてくれました、ありがたや。
そして、素敵な天気だった。
アイルランドはこの時期ずっと天気が悪いので、晴れるのは珍しいみたい。ラッキー!
しかも気温が2桁なんです!!
スウェーデンではずっと1桁で、この前は気温が氷点下かつ雪が降っていたので、こんなあったかい空気に包まれて、春を先取りしているようでテンション爆上がりしました。
街を散策していたんだけど、かわいいお店ばっかり。
写真たくさんのっけちゃおう。
とにかく、カラフル!
黄色いお店の隣に、真っ青なお店、その隣には真っ赤なお店。
道が明るい雰囲気でいっぱい。
まだ行ってないけど、おいしいらしいです。このお店。
行ってみたいけど、どの道にあるか忘れた。
ダイアリーと、水と、ペンと、地図と、財布と、大事なおともであるCanonを持って、街を一日中歩いていました。
あっ素敵だな!と思ったら、パシャっとシャッターを切ります。
カメラと一緒に行動してるから、全然ひとりってかんじがしない。
そして、ノープランだと、思いがけなく素敵なお店に出会ったり、素敵な人と出会ったりするので、街角をひとつ曲がることでさえ、わくわくで満ちています。
たまたま入った本屋さんの上の階には、小さなカフェがありました。
新聞を読んだり、文庫本を読んだり。
コーヒーを飲みながらおしゃべりしていたり。
ゆったりとした時間が流れていたよ。
日が当たる真ん中の席に行って、手帳を開いて、見たもの聞いたもの食べたもの感じたことなどメモしていたら、オレンジジュースとサンドイッチを持ったおじいさんが来た。
「ここ座っていいかな。」って聞かれたので、小さな丸い木の机を一緒にシェアした。
その机は、おじいさんのオレンジジュースとサンドイッチと、私のコーヒーとマフィンと手帳を置くのには少し窮屈だったので、パタンと手帳を閉じて、おじいさんとおしゃべりした。
彼は、イギリス人の方だった。紳士ってかんじ。
アイルランドになんで来たの?旅行?って聞いたら、
「好きな人がアイルランドにいるからさ。」
って、にこにこしながら答えてくれた。
おじいさんと、缶のオレンジジュースが、なんだかいいコンビネーションだった。
日本で数年働いていたようで、日本が大好きな人だった。
おこのみやき食べたいなぁ。たこやき、てんぷら、ぎゅうすじ、ぎゅうどん、すし。
全部おいしいよね。日本の人もみんな親切だったよ。みんな時間に正確で、きれい好きで。と、サンドイッチを食べながら話すおじいさん。
私は日本人だけど遅刻するし、部屋はあんまり綺麗じゃないよ、へへ
って言ったら、
僕もイギリス人だけどあんまり皮肉は言わないし、料理できるよ、ふふ
って言われた。
私がずぼらってことがばれて、
目の前でもぐもぐしているのは、料理ができる皮肉をあまり言わないブリティッシュ紳士おじいさんだってことがわかった。
日本の文化とか、学生生活とか、いろいろ話した。
スウェーデンで勉強しているんだって言ったら、ほぉそれはいいね。たくさん世界を見てね。って言ってくれた。
彼は劇関係のお仕事をしている方だった。高校を卒業してから、専門学校に行って、劇の道ひとつで生きてきたらしい。離婚して、一時的に仕事がアイルランドであったときに、アイルランド人の人に恋に落ちたらしい。
「僕は先がもうないからね、もたもたできないから、彼女を追っかけてアイルランドまで来たんだよ」
映画にしたいって思った。
君まだ20でしょ?いろんなことたくさんやりな。こういうふうに旅行するのもいいし、勉強するのもいいし、働くのもいいし、たくさん恋して、たくさん食べて、成長してね。
って言われたよ。重みがあるね、おじいさんに言われると。
おじいさんはオレンジジュースをこくこくと飲んでから、アイルランドのことについても話してくれた。
イギリスとアイルランドは隣の国だけど、全然違うね。
アイルランドのほうが、フレンドリーに感じるし、あたたかい。
教育に興味あるんだっけ?
イギリスの教育はかなりプレッシャーがあって、テストで良い点とらなきゃーってかんじだけど、アイルランドの教育はもっとリラックスしてる気がするよ。
アイルランドでは高校1年生になると、1年間のTransistion Yearという期間に当てられるんだよ。学校の普通の授業とかから離れて、学校の外で自分の関心のあることを深く学んでみたり(スポーツ、音楽、外国語、演劇など)、働いたり、ボランティアをしたりする。それもゆるいかんじだけど、いい制度だよね。
あとはアイルランド語(英語ではGaelicって言うらしい、ゲール系の人が話す言葉ってことかな)は今はかなり話せる人が少ない。学校でアイルランド語を学んだりするけど、実際はみんな英語を話すからほぼ使われてないよ。
なるほどぉ。
アイルランドの歴史博物館に行ったら、英語の下になんか英語とロシア語を足して2で割ったような言葉でも翻訳してあって、なんの言葉だろうってずっと思ってたんだけども、解決した。アイルランド語だったわけか!
ちなみに、アイルランド語でありがとうは、Go raibh maith agat らしいです。まったく発音わからないけど!
あとは、アイルランド人はイギリスから独立した歴史を大事にしてるなと思った。
1801年にイギリス領になったアイルランド。
19世紀前半らへんには、カトリック教徒が多かったアイルランドは、プロテスタントが多かったイギリスからかなり制約が課されていたり差別があったんだけども、オコンネルさんのおかげでカトリック教徒を弾圧してた審査法が廃止されて、カトリック教徒解放法が定められた。オコンネル橋(O'Connell Bridge)やオコンネルストリート、オコンネルモニュメントもあるよ。解放者とも呼ばれているらしい、オコンネルさん。高校で彼の名前を習ったとき、激おこねんおこんねる!とか言ってしまい、少し申し訳なくなった。19世紀でイギリスの同化政策によって、アイルランド語は衰退していった。
…ということをおじいさんは話してくれた。
自分が勉強不足ってことに気づかせてくれてありがとう。
アイルランドの歴史、けっこうあやふやになってた。調べよう。
1時間半くらいおしゃべりして、そういや名前聞いてなかったなって気づき、
Nickって名前だと知り、会えてよかったよって言葉を交わしてから、
私は右に、おじいさんは左に歩いていった。
好きな人に、会いに行くんだって。
私まで、なんだかくすぐったい気分になった。
次は、どこに行こうかな、どんな景色に会えるのかな!