囚われの宇宙人体験@ユトレヒト
オランダ最後の日はユトレヒトでまったり過ごしました。きれーい…。
実は昨日、アムステルダムから帰るとき、ちびりそうなことが起きました。
電車に乗るときには改札でピッとカードをタッチしなきゃいけないんですが、改札が日本と違ってすんごくゆるいので、けっこう無賃乗車する人が多いみたいです。だから電車内で駅員さんが抜き打ちチェックをしに来ます。黒人のムキムキラッパーみたいな駅員さんが来ました。私のカードを小さい機械に差し込んで、払ったかどうかを確認されました。
「君、払ってないね。お金」
「んなこたありません」
「無賃乗車したってことになるから」
「え、ピッてやりました。ほんとです」
本当にタッチしたんです。
でもよくよく思い返すと、なんか画面が黄色に光ってた気が…。
カードの残額が足りてないよって改札の画面に書かれていたのかも(オランダ語)。
でも改札のバー(?)みたいなのも全開だったので、普通に電車に乗りました。
血の気がささーーーっと引いていきました。
「罰金、50ユーロ、払って」
「え、ちょ、はい、(しゃーない…6000円かぁ…)」
でも財布を見たら、2000円分くらいしか入ってなかった。
「カードでいいですか?」
「現金しか受け付けない」
えー、困ったなぁ。めっちゃ困った顔しました。沈黙が流れます。車内の空気がものすごく不穏で、周りの人の目線も「うわ、あいつ無賃乗車してやがる」ってかんじ。
「パスポート見せなさい」
「持ってません。お家にあります」
パスポートはもうなくしたくないから、持ち歩かないようにしていました。
「友達と来てるの?」
「はい」
「じゃあ彼らに電話して持ってきてもらって」
オランダでは携帯で電話できません。
「私、逮捕されるんですか」
なんで注意してなかったんだろう…。
スマホの充電も切れそうだし、寒いし、この駅員さんこわすぎだし、周りの視線がだんだん憐れみに変わっていくし。
駅員さんはトランシーバーでなにやらオランダ語で話し始めました。
「一匹、捕獲しました」
にしか聞こえなかった…。
無理無理無理!お家に帰りたいよう!
四面楚歌!
そこで最寄り駅に着きました。ラッパー駅員に腕を軽く捕まれ、電車から降りました。
ぽりすって背中に書かれた男の人が4、5人くらいぞろぞろ歩いてきた。しかもみんなオランダ人。世界一平均身長が高い国オランダの男。進撃のなにかみたいだった。ムキムキの駅員がたぶん「こいつだ」的なことを言って、ぐるっと囲まれました。もう本当に無理でした。デカすぎます。私は囚われの宇宙人。こんな映画みたいなことあるのかなって思いました。恐怖でした。
「許してください、ただの学生なんです、電車のことわからなくて、チャージ額足りてないってことに気づかなくて、ほんとです、please forgive me God!! please, sir!! ひっくひっく」って言いまくった。
女優かってくらい、ボロボロ涙を流しました。私が女優になったら、この体験を思い出して泣くシーンで涙を流そうと決めました。
ぽりすは優しかった。ラスボスみたいなのが出てきて、どうしたんだって聞かれたので、説明しました。こういう時、英語がいまだかつてないくらいスラスラ〜っと出てくるものなんですね。あまりにも憐れだったのかわからないけど、ラスボスは許してくれました。チケット売り場で、アムステルダムからユトレヒトまでの値段を払い、ラスボスに「ごめんなさい、ありがとうございました」って言ってから、お家に帰りました。
まぁそんな体験も家に帰って、みんなに話して、笑い話になったからよいけど…。
みなさん、改札はとくに気をつけてください。カードにお金がなくても、改札は塞がれず、通れちゃうので。
そんなこんなで最終日は運河沿いで、おいしいパンケーキ食べたよ。
そのあと私は美術館に行ってきた。
お気に入りの1枚。
なんか近未来。
荘厳な教会。
小さな商店街。
さくさく落ち葉。
その目の前にあるcentral museum 行ってきたよ。
わぁぁぁ懐かしい!お土産屋さんはミッフィーだらけ!
ミッフィーの展示コーナーもありました。
んー、モダン。
洗練されてる。
ミッフィーは、オランダでは nijntje っていうみたいです。なんて読むのかわからないけど、なんか強そうですね。このシールは、美術館でミッフィーのファンなの?あげるよこのシール!って係員の方からもらいました。
そっから家に帰って、空港に行き、空港の待合席で夜を過ごし、帰って来ました。
ルンドに着いた時の安心感がすごかった。
たーっくさんのものを体験した旅でした。
オランダは自由で素敵な国でした。
また行きたい。
好きな国がひとつ、増えました。